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文生書院の本

復刻版政治・法律・経済・社会

行政裁判所判決録


行政裁判所判決録 【復刻版】

 

復刻版 年史 総目録共 全91冊(1~58輯 明23~昭22)平元~平5

A5版 明治期 全32冊 ・ 大正期 全31冊 ・ 昭和期 全24冊 ・ 年史 1冊 ・ 総目録 3冊

¥1,920,000(本体)

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行政主導の「日本の近代化」を伝える基礎資料

東京大学教授 奧平康弘

後進資本主義国として出発した日本の場合には、国家権力、とりわけ行政部門が社会・経済のすみずみにまで広く関与し、そうすることによって、うえからの「近代化」を実現することを至上課題とした。
こうした行政活動は、全き恣意によってなされることも可能であるが、これは「近代化」の要請と矛盾する。行政が社会一般の展開に適合的であるためには、それは近代的な法の諸原則と、少なくとも大綱において合致したものでなければならなかった。法治主義とはなによりもまず、行政活動を法的に拘束することを意味したが、こうした意味合いをもつ法治主義を、明治国家もまた踏まえないわけにゆかなかったのである。
行政活動を法的に拘束するといっても、これを実効あらしめるためには、国家的な制度を設けて、これを実際に保障しなければ無意味である。すなわち、行政が法に従ってなされたかどうかを審査し、それを違法と判定したならば、行政に対し一定の制裁を加えるような仕組みを備える必要がある。明治憲法は「行政官庁ノ違法処分ニ由リ権利ヲ傷害セラレタリトスルノ訴訟ニシテ別ニ法律ヲ以テ定メタル行政裁判所ノ裁判ニ属スへキモノハ司法裁判所ニ於テ受理スルノ限ニ在ラス」(六一条)と定めることにより、行政裁判所という特別裁判所をもって、そのような仕組みとした。
行政裁判所は、いまの憲法体系に慣れたわれわれの目からみれば、まことにけったいというほかない制度である。東京にのみ所在する唯一の、しかも一審にして終審の裁判所であった。「裁判所」の名を冠しながらも、あくまでも「行政」の部門に属した。なにが「訴訟事項」として受理されるかは、もっばら法律の定めるところであった(法律の特別の定めがなければ、行政裁判所は訴訟を受けつけない。司法裁判所のほうも行政事件にはノータッチであったから、どこへも訴えることのできない事件がたくさん残らざるをえない)。
「狭き門」であり、けっして有効とはいえない救済制度であったが、こうした制度をつうじて行政活動が日本に特有な形で展開し、日本の「近代化」が達成されたのは、これは全く否定できない事実である。
このたび刊行される「行政裁判所判決録」は、入念な編集のもとに、はじめて行政裁判所の全活動の所産を漏れなくひとつの体系のなかに収めた復刻である。大審院判決録その他の裁判例集とはまた一味違った意味での、重要な近代資料の再現を慶びたい。
行政裁判所は「狭き門」であったが、それでいてしかも、租税関係、営業免許関係、水利土木、土地の官民有区分そのほか市民の産業・経済活動にかかわる分野には、門戸を開くにやぶさかではなかったところが重要である。行政裁判所が背後にある官僚的な要望を考量しながら、他方資本主義的な要求にどう対応しているか、その模様をこの「行政裁判所判決録」は伝えていて、まことに興味深いものがある。

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「大審院判決録」の流れについて

1) 明治8年7月司法省蔵版になる大審院判決録は、明治19・20年頃まで「民事」「刑事」に分かれた活版を見受けることができる。このうち「民事」についての覆刻がなされた(昭和32年)が、刑事については、(平成元年六月文生書院で復刻)までは、見受けられなかった。このあと明治21~23年については、判決・判例の空白期とも云われ、整備はされていないようで、その時期を代替するものとして、増島編「裁判粋誌」等が掲げられる。

2) 明治24年1月から9月まで司法省蔵版、このあと大審院蔵版として明治28年6月まで博文社、八尾商店と発行所を変更しながら発行。はじめ民・刑分離構成で始まり、のち(明治24年4月)に、民・刑を分たず判決日付順に輯録B6判、明治26年3月より、民刑に分離、A5判となり、明治27年10月分まで博文社、そのあと明治28年6月まで八尾商店発行。大審院の審の表示が二通りあるのもこの時期確(消費稅別)書の特徴であろう。

3) 明治28年7月から東京法学院(中央大学の前身)編集発行で、大正10年12月第27輯(一年一輯として)まで刊行、これらについては、「民事」「刑事」としての縮刷版(昭和41・44年)覆刻が見られる。また、この時期の初期(明治28年9月判決分から、明治29年10月判決分まで)の本冊に附随した「別冊」十三冊約五千頁が発行されている。しかし、完全保存されているケースは少く、ほとんど知られていない。そこで、学界、法曹界の利用に供するため今回先に掲げた(2)とともに「別冊」をはじめて覆刻し、世に送り出すはこびとなった。これを機会にこの「別冊」の発行事情が明らかになることを期待したい。

4) 大正11年1月より「大審院民事・刑事判例集(第1巻より第6巻)があり、戦後法曹会で覆刻されている。

5) 戦後の「最高裁判所判例集」に続く。

尚、具体的に関心をお持ちの方は、最高裁『書記官研修所所報(第18号)「判例集について」(小野孝正氏)』及び中央大学『白門(一九八三・一二)』に沼正也教授の論文が参考とならう。

(昭和60·10·15)(補·平成元·5·30)

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【関連資料 ご案内】


行政裁判所判決録 訴名・事件・総目録
小森恵 編
明治・大正・昭和編 A5版 3冊
¥45,000(本体)

昭和22年「行政裁判所判例集」として継続された『行政裁判所判決録』。本文7万頁余の膨大な資料をコンパクトにし、訴名、事件を旧番と復刻版に合わせて再編集。総目録を併載。


行政裁判所五十年史
行政裁判所編 A5版 1冊
¥16,500(本体)

行政裁判所が創設された明治23年から50年のちの昭和15年に刊行された。内容は、行政裁判法定の由来、行政裁判所の業績、行政裁判制度の改定案及び改定意見。


思想月報【復刻版】
司法省刑事局 昭和9-19年 A5版・上製本・全66冊 (Nos.1-109)
¥660,000 (税別)

戦中・戦後の治安維持法下、司法省刑事局によって刊行された思想検察行政の記録。社会労働運動、文化・思想・宗教団体の動向と運動、言論、出版等の調査資料が集められている。


治安維持法検挙者の記録
小森恵著 西田義信編 720頁・菊版
ISBN 978-4-98253-601-4
定価¥12,000 (税別)

『特高月報』、『思想月報』、『治安維持法弾圧犠牲者名簿』(1)日本赤色救援会編、『茨城県共産主義運動史』を基本とし、『現代史資料』、『日本政治裁判史録』、『思想統制史資料』、『思想彙報』『大審院判例集』「法律新聞」などにある予審終結決定書、裁判判決文の内容等を加えた2000冊近い書籍から、検挙された人名、検挙、裁判、判決の日時、判決内容、検挙の事由、検挙者のプロフィール等を抽出、そのすべてに原典とその出典ページを明記した。
https://www.bunsei.co.jp/original/new-publication/tianiji/



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