1011年に契丹が高麗に侵攻、第8代高麗王顕宗が国家防衛を祈願するために、蜀版の開宝大蔵経
(971年~983年)をもとに最初の大蔵経の製作が始まったといわれています。
1236年にモンゴルが高麗に侵攻、江華島に避難していた第28代高麗王高宗が再び、大蔵経の製作
を指示しました。15年の歳月をかけて八万枚以上もの版木を彫り上げました。
構成は唐代に成立した仏典目録『開元釈教録』を元にして、北宋代に蜀(四川省)
で開版された『開宝蔵』を踏襲しており、「般若」「宝積」「大集」「華厳」「涅
槃」の五部経を筆頭に構成しています。