徳川昭武
最後の水戸藩主であり、11代将軍であった斉昭の息子。15代将軍であった徳川慶喜の弟でもある。
1867年に開催されたパリ万国博覧会に将軍慶喜の名代として渡仏。1876年(明治9年)に開催された
フィラデルフィア万国博覧会にも参加、万博終了後にはそのまま渡仏し留学する。帰国後、甥に家督を譲り引退。
その後は千葉県松戸にある戸定邸にて過ごす。
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今回の商品はそのフィラデルフィア万国博覧会の為に渡米した時に購入したと思われるステレオグラムです。
カードの裏に『昭武』と署名があり、購入日が渡米時の日程と合致します。
引退後は趣味人だったといわれている昭武。その中の一つにあったのが写真撮影です。
兄の慶喜も同じ趣味をもっていたので、もしかしたら兄へのお土産だったのかもしれません。
渡米時の日程1876年2月23日に横浜をでて22日目にサンフランシスコに到着。
そこからは大陸横断鉄道 の汽車で東部を目指す予定であったが、ロッキー山脈が豪雪のため
汽車はサンフランシスコをでてくれない。足止めにあった一行はサンフランシスコとその周辺
を訪問して時をやり過ごす。3月21日にサンフランシスコを発ちロッキーを越えオマハ、
シカゴ経由で8日後の3月28日万博開催都市フィラデルフィアに到着。
万博副総裁である西郷従道(西郷隆盛の実弟)が帝都ワシントンを訪問するというので同行。
ワシントンから北上してニューヨークに入りウェストポイントの陸軍士官学校を視察。
一行はボストンまで足を延ばしてガットリング、ウィンチェスターなどの武器、兵器製造会社を
訪問して米国の兵器産業を見聞した。私的な観光旅行としては万博に同行した兄・土屋挙直と
ナイアガラ瀑布、モントリオールまで足を延ばして晩秋の北国を楽しんだと記録に残る。 |
◎=裏にサインや表記があり
◎サンフランシスコ(桑港) (2枚) San Francisco
◎フィラデルフィア(費府) (12枚) Philadelphia
◎サラトガ (16枚(裏に記名があるのは15枚)) Saratoga
ワシントンなど(22枚) Washington, D.C
ニューヨーク近辺(14枚) New York
◎ウェストポイント(12枚) West Point
ボストン(21枚) Boston
フランコニア・ノッチ(17枚) Franconia Notch
ナイアガラの滝や橋の写真など(20枚) Niagara Falls
◎カナダ(18枚の内1枚欠) Canada