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国立台湾大学日本研究中心編
『日 本 学 研 究 叢 書』
第22輯 内容明細・編著者名・価格一覧

 

            第22号 東アジアにおけるトランスナショナルな文化の伝播・交流

―メディアを中心に―

蘊嫻 編   延広真治、梁蘊嫻、石川隆男、佐藤卓己、山本陽史、李賢晙、廖秀娟、川瀬健一、横山詔一、林立萍、林淑璋、翠華、中澤一亮、王旭、勝倉

ISBN 978-986-350-176-3  精装  2016年8月刊   ¥3,200 (税別)

 

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書籍紹介

グローバル化が急速に進む今日、世界の文学、思想、言語などをつないでいるのは、多様なメディアである。メディアは、新聞・雑誌・テレビ・ラジオなどの近現代以降できあがった媒体として捉えられることが多いが、本書ではより広義的な意味を取っている。多様なメディアの出現と蓄積により新しいトランスナショナルな文化・知識が生成している。メディアの発展が進むことで、文化の国境は消えつつあるといえよう。

本書は、台湾・日本を含めた東アジアにおける文化交流・伝播の様態に迫り、異文化がどのようにメディアを通じて、どのように影響し合い、そしてどのような新しい文化が形成されるかを考えるものである。ここでは「文学」「思想」「言語」という三つの視点から、メディアによる文化の再形成について検討しているが、「メディア」を取り入れることによって、既存の学問領域、すなわち大学の学科に分類されるような枠を超えて、横断的に議論する場を作るというのが、本書の目的である。

 

編集者略歴

梁 蘊嫻(リョウ ウンカン)

東京大學大學院總和文化研究科博士。專攻比較文學比較文化、日本江文學、圖像學。博士論文題目為: 「『江戸文学における『三国志演義』の受容』―「義」の概念と挿絵の世界を中心に―」。曾任交通大學人文社會與科學研究中心博士後研究員,目前為元智大學應用外語系助理教授。代表著作有:「『諸葛孔明鼎軍談』における『三国志演義』の受容とその変容―「義」から「忠義」へ―」(『比較文学研究』83 号、2004 年3 月 )、「模倣と創造―『絵本三国志』における『三国志演義』遺香堂本の受容―合戦場面を中心に―」(『日中芸術研究第38号』、2012年12月)、「江戸の『絵本三国志』は明の『三国志演義』呉観明本・周曰校本をどう受容したか―人物描写からみるその実相―」(瀧本弘之・大塚秀高編『中国古典文学と挿画文化』、アジア遊学、東京・勉誠出版、2014年2月)、「村上春樹『ノルウェイの森』論―死生観とセックス描写とのかかわり―」(『比較文学・文化論集』第33号、2016年3月)等。

 

執筆者略歴(執筆順)

■延広 真治(ノブヒロ シンジ)

1939 年、日本徳島県出身。1965 年東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。文学修士。1968 年。同博士課程満期退学。専門は近世文学、舌耕文学。著作には『江戸落語(講談社、2011 年)、『円朝全集』5(二村文人氏と共編著。岩波書店、2013 年)などがある。

■梁 蘊嫻(リョウ ウンカン)

台湾生まれ。東京大学大学院総合文化研究科学術博士。現在、元智大学応用外国語学科助理教授。専門は比較文学比較文化。著作に、『諸葛孔明鼎軍談』における『三国志演義』の受容とその変容―「義」から「忠義」へ―」(『比較文学研究』83号、2004 年3 月 )、「江戸の『絵本三国志』は明の『三国志演義』呉観明本・周曰校本をどう受容したか―人物描写からみるその実相―」(瀧本弘之・大塚秀高編『中国古典文学と挿画文化』、アジア遊学、東京・勉誠出版、2014 年2 月28 日)、「村上春樹『ノルウェイの森』論―死生観とセックス描写とのかかわり―」(『比較文学・文化論集』第33 号、2016 年3 月)、などがある。

■石川 隆男(イシカワ タカオ)

日本福岡県出身。台湾、輔仁大学で言語学修士を取得し、現在同大学比較文学博士課程に在籍中。台湾における著名な日本近代文学研究者である同大黄翠娥教授に師事。現職は台湾大学日本語文学系兼任講師。専門は日中比較文学および言語と文学。現在は、言語芸術としての言語に現れる自律的価値を持つ言語表象に関心があり、特に社会性や時代性との視点から主人公の言語表象を中心に研究している。主要著作は、『日本近代文学における「自然」―夏目漱石・佐藤春夫』(2013年)、「国境の地に立つ詩人白秋」『〈異郷〉としての大連・上海・台北』(2015 年共著)などがある。

■佐藤 卓己(サトウ タクミ)

広島市生まれ。1984 年京都大学文学部史学科卒業、1987-89 年ミュンヘン大学近代史研究所留学後、京都大学大学院博士課程単位取得退学。京都大学博士(文学)。東京大学新聞研究所助手、同志社大学文学部助教授、国際日本文化研究センター助教授などを経て、現在は京都大学大学院教育学研究科教授。専門はメディア史、大衆文化論。最近著に編著『ヒトラーの呪縛―日本ナチカル研究序説』上下(中公文庫 2015年)、『「図書」のメディア史―教養主義の広報戦略』(岩波書店 2015 年)、編著『青年と雑誌の黄金時代―若者はなぜそれを読んでいたのか』(岩波書店 2015 年)などがある。

■山本 陽史(ヤマモト ハルフミ)

1959 年日本和歌山県生まれ。東京大学文学部卒業、同大大学院人文科学研究科博士課程(国語国文学専門課程)単位取得退学。文学修士。山形大学助教授、同大大学院理工学研究科教授等を経て、現在、山形大学学術研究院教授(基盤教育担当)・放送大学客員教授・日本世間学会代表幹事。日本近世文学(戯作等)・現代文学(藤沢周平等)・日本文化論(日本人と「世間」のかかわり)を専攻。近著に『東北から見える日本 ―文学・芸術の風景―』(単著、山形大学出版会、2013 年)、『やまがた再発見1』(共著、荒蝦夷、2014 年)、『新聞活用ハンドブック』(監修、山形新聞社、2014 年)。

■李 賢晙(イ ヒョンジュン)

1976 年韓国生まれ。2013 年東京大学大学院総合文化研究科比較文学比較文化コース博士課程満期退学。学術博士。現在、小樽商科大学言語センター准教授。専門は崔承喜研究、日韓比較文学、表象文化、樋口一葉、韓国近代文学について研究を進めている。主な論文に、「1930 年代日本大衆文化における「崔承喜」表象-画報雑誌『SAI SHOKI PAMPHLET』(1~3)分析を中心に」(『舞踊歴史記録学』第39 号、2015 年12 月号、韓国語)、「語られる崔承喜―川端康成の『舞姫』における崔承喜論」(『超域文化科学紀要』東京大学大学院総合文化研究科、第17 号、2012 年11 月)、「描かれ、描かせる崔承喜―1940278 東アジアにおけるトランスナショナルな文化の伝播・交流年代の日本画壇と朝鮮の舞姫―」(『比較文学』第54 巻、2012年3 月)などがある。

■廖 秀娟(リョウ シュウケン)

台湾台北出身。2003 年、日本大阪大学文学研究科博士後期課程修了、文学博士号取得。現在、元智大学応用外国語学科副教授。専門は、昭和戦争期文学、外地日本語文学研究、中島敦研究。主要論文、著作に「太宰治「東京だより」論―作品のアイロニ性から―」(『解釈』61 巻7-8 月号、2015.8)、「庄司総一「月来香」論―輸血、産婆、1944 年の台湾―」(『天理台湾学報』22 号、2013.6)、『〈夢〉からみる昭和十年代の外地文学』(致良出版社、2012 年)などがある。

■川瀬 健一(カワセ ケンイチ)

龍谷大学卒業、佛教大学専攻科修了。公立学校教員を28年勤めた後、台湾の大学で教鞭をとる。「東洋思想」編集・発行人を経て、「台湾映画」編集人。現在、東洋思想研究所主幹。論文に「台湾映画100 年の一断面―呉念真の『父さん』を中心に―」「日本統治時代の台湾映画史と施策―資料の発掘と聞き取り調査―」「『サヨンの鐘』は台湾で上映されなかった」など。主要著作に『台湾映画への招待』『台湾電影饗宴 百年導覧(中国語版)』『植民地 台湾で上映された映画 1899(明治32)年~1934(昭和9)年』『植民地 台湾で上映された映画1935(昭和10)年~1945(昭和20)年』『植民地 台湾で上映された映画 洋画編1899(明治32)年~1945 (昭和20)年』全3 巻などがある。

■横山 詔一(ヨコヤマ ショウイチ)

日本愛媛県出身。筑波大学大学院博士課程中退。博士(心理学)。現在,国立国語研究所理論・構造研究系教授ならびに東京大学大学院総合文化研究科客員教授。専門は社会言語科学。著書に『日本語文字・表記の難しさとおもしろさ』(2014:彩流社),『記憶・思考・脳』(2007:新曜社),『新聞電子メディアの漢字』(1998:三省堂),論文に「言語の生涯習得モデルによる共通語化予測」(2010:日本語学会),“Logistic regressionmodel for predicting language change”(2009:RAM-Verlag)など。社会言語科学会徳川賞(論文賞)と日本教育工学会論文賞を受賞。

■林 立萍(リン リツヘイ)

台湾生まれ。名古屋大学大学院文学研究科博士(文学)。現在、台湾大學日本語学文学系教授・日本研究センター副主任。専門は日本語語彙、漢字情報処理。著作に『『大漢語林』による統合漢字の比較語彙論的研究序説―そのための基礎研究―』(凱侖出版社、2005 年)、『国際日本学研究の最前線に向けて―流行・ことば・物語の力―』(編著、台大出版中心、2013 年)、『日本昔話語彙の研究』(台大出版中心、2014 年)。最近の主な論文に「晶子童話における語彙の特徴―『おとぎばなし少年少女』を例にして」(『台大日本語文研究』第25 期、台湾大學、2013 年) 、「日本昔話方面語の登場人物から窺われる庶民の生活文化」(『日本語語彙へのアプローチ』、おうふう、2015 年)などがある。「公益信託田島毓堂語彙研究基金」学術賞(田島毓堂賞)を受賞。

■林 淑璋(リン スーザン)

2006 年東京大学大学院総合文化研究科において博士号取得。現在、元智大学応用外国語学科助理教授。専門は、談話分析、日本語教育。論文に、「Cross-cultural communication strategiesused by Taiwanese and Japanese college students in multilingualdistance communication」『Voices in Asia Journal』Vol.3(2015)、「英語・日本語の複数外国語学習者に対してのコミュニケーション・ストラテジーの指導・応用・実践について」『台灣日語教育學報』第24 号(2015)、「7 談話分析・会話分析」近藤安月子・小森和子(編)『研究社 日本語教育事典』(2012)などがある。

翠華(ゴ スイカ)

2002 年東京大学大学院人文社会系研究科において博士号取得。現在、元智大学応用外国語学科副教授。専門は日中児童文学、日本語教育。近年の著書・論文に、『文學、風土與社會--童謠詩人金子美鈴作品研究』(2009 年・文津出版)、「英語・日本語の複数外国語学習者に対してのコミュニケーション・ストラテジーの指導・応用・実践について」『台灣日語教育學報』第24 号(林淑璋等共著、2015)、「童謡による植民地支配及び植民地の目覚めー北原白秋の台湾訪問より台湾童謡募集運動を見るー」『日本文学における台湾』(2014)などがある。

■中澤 一亮(ナカザワ カズアキ)

2006 年アメリカインディアナ州立パデュー大学大学院言語学学科において博士号取得。現在、元智大学応用外国語学科副教授。専門は、第二言語ライティング、CALL、日本語教育、教師研修。近年の著書・論文に、『7日でわかる・日本語教師のためのIT 講座-Word・Excel・PowerPoint から画像・動画編集まで』畑佐一味共著(2015 年・くろしお出版)、「現役日本語教師のIT リテラシー調査」『台湾日本語文學報第』第36 号(2014)、「ソーシャルネットワーキングサイトを活用した作文読解練習:Facebook を例に」『台湾日本語文學報』第34 号(2013)などがある。

■王 旭(オウ キョク)

1985 年カナダ・アルバータ州アルバータ大学大学院言語学科において博士号取得。2016 年2 月まで元智大学応用外国語学科教授。

■勝倉 仁(カツクラ ヒトシ)

2013 年元智大学大学院管理学院において修士号取得。2015年10 月まで元智大学応用外国語学科専任研究助手。

 

 

 

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