外地酒造史資料集 印刷

 

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外地調査資料叢書
第1部:経済・統計資料 - 第4編
外地酒造史資料集
全7冊 定価
190,000. + 消費税

 


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~ 酒造史研究に新地平を切り開く史料群 ~

 

流通科学大学 助教授
加藤 慶一郎

 

このたび、外地における酒造業に関係する重要資料が、『外地酒造史資料集』として復刻の運びとなった。このことについて、企画にあたられた文生書院には、大いに敬意を表したい。

外地における酒造史は、研究史上のいわば空白地帯である。たとえば、1988年におこなわれた第57回社会経済史学会全国大会では、共通論題として酒造業がとりあげられている。 灘五郷近隣に所在する関西学院大学を会場として、いくつもの興味ぶかい報告がなされた。 しかし、いずれも国内の動向にほぼ限定したものであった。 外地の事情にふれることはほとんどなかった。 それから14年を経過した現在においても、酒造史研究の状況は、基本的には同じであるようにおもわれる。 学会誌・専門書・概説書のいずれも、国内市場の動向に終始している。 外地における動向を明示的にあつかったものはほとんどない、といってよい。

しかしながら、酒造業は詳細かつ綿密な検討に値する産業である。 近代日本経済史をとらえるうえで、その解明は不可欠である。 まずは、在来産業の主軸として重要な位置をしめたことがあげられなければならない。 また、財政的側面をみると、その比重がきわめて高いものがあったことがわかる。 酒税は、明治末から大正期において最大の税源として政府財政に貢献しているのである。 こうした事情は、おなじころ成立した諸植民地にも共通するところが多いであろう。 あるいは、特筆すべきこととして、台湾では世界でも希な酒の専売制が導入されている。 生産から流通にわたる広範な専売制は、どのように計画され、そしてどのように運営されたのだろうか。 ひとつの壮大な「実験」として注目したい。 また、国内酒造会社にとっても外地は重要であったことは間違いないところで、外地市場は諸企業に大きな利益をもたらしている。 こうした事実について、社史などが部分的に言及してはいるが、やはり隔靴掻痒の感はぬぐえない。 本資料集を活用することにより、各酒造会社の経営史について、新たな側面に光をあてることができよう。

酒造史にかんする資料集として、われわれはすでに『灘酒経済史料集成』と『伊丹酒造家史料』を共有財産として手にしている。 いずれも非常に大部で、内容的にも充実したものである。 このたびの『外地酒造史資料集』の編纂はそれにつづく一大快挙であり、こんごの酒造史研究に新地平を切り開く史料群となろう。

 


 

------ 刊行明細 ------



第1~4冊 : 台湾酒専売史(上巻・下巻) 台湾総督府専売局 昭和十六年
B5版 2,993頁(カラー153頁含む) 全4冊 分売不可
ISBN-4-89253-156-1 ¥120,000. + 消費税



第5冊 : 専売制度前の台湾の酒 杉本 良 著 昭和七年
A5版 880頁
ISBN-4-89253-157-X ¥30,000. + 消費税



第6冊 : 台湾酒類醸造法梗概 大正十一年                                                    
臺灣ニ於ケル酒専賣ニ關スル調査 農林米穀局 昭和九年
満州に於ける高梁酒醸造業 南満州鉄道調査資料 昭和五年
A5版 482頁
ISBN-4-89253-158-8 ¥16,000. + 消費税



第7冊 : 朝鮮酒造史 朝鮮酒造協会 昭和十年
B5版 593頁(カラー5頁含む)
ISBN-4-89253-159-6 ¥24,000. + 消費税

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