増補改訂 木版口絵総覧 印刷

 

増補
改訂
 木版口絵総覧
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  山田奈々子著  

2016年12月8日 刊行

掲載画家数 112人(旧版79人)
作品画像数 1572作品(旧版1045作品)

菊判・上製・436頁
カラー図版180頁(1572図)
印刷・製本:精興社

ISBN978-4-89253-606-9

定価(本体6500円+税)

A Survey of Woodblock Kuchi-e Prints
By Nanako Yamada

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 はじめに 山田奈々子

 最初に開いたページに現れる彩色木版口絵は、明治時代に刊行された近代文学に、欠かせないものであり、近代文学は口絵によって大衆の関心を集めることができ、それ故に読者層の幅も広がったといっても言い過ぎではない。それは明治中期から大正初期にいたるわずか三十年間に使われたにすぎないが、世界に誇る浮世絵の技術を完全に受け継いだ木版口絵にという美術品は、近代文学が後世に与えた影響と同じく、美術史、木版画史の上においても重きを置いて語られるべきであると考える。

 だが、口絵が現れたのは、時代的にいって浮世絵の末尾、近代木版画の先端であった。その上、長い間本の間に挿まれ隠れていたため、人目に触れることのない状態にあったし、大事な画面に折り目がついていることもあったりして、一般には注目されてしかるべきところを無視されてしまっていた。

 二〇〇五年に出版した『木版口絵総覧』の増補改訂版という形で出されるこの刊においては、口絵の性格、形態、発展の情況を旧刊の原稿に筆を足して説明し、画家を系列にわけて紹介した後、口絵画家を五十音順に並べてその略歴と作品を羅列しようと思う。その際作家も五十音順に並べる。旧版においてはカラー画像を入手できなかったため割愛した画家や、掲載を見送った作品も確認できたものは新刊では掲載することにした。その総数は千点を超す。口絵のついた小説を書いた作家、口絵の作成に携わった彫師・摺師、口絵出版社、落款一覧も掲載した。

 さらに今刊においては、英文の要約を充実したものにして載せたので、英文読者にも口絵の理解が広がっていくことを期待する。

 最初に木版口絵のつけられた近代文学が出版されてから大体百三十年余り経つ。著者の住んでいるアメリカでは、作品が制作されてから百年を超した物は古美術品として扱われる。発表された当時、口絵がつかない本は売れないとまでいわれた本、雑誌は、愛好者によって大切な作品として蔵の奥などにしまいこまれていたに違いない。それが現在になって再認識されるとともに、日の目を見ることができるようになったのは嬉しい限りである。

 再度、この新刊において、主張するところは、明治、大正時代の産物である木版口絵が、近代文学同様日本文化にとって重要な役割を果たした古美術品、財宝であることを証明することにある。(「はじめに」より抜萃)

 

《目次》

はじめに ---------------------------------------------------------------- 3
第一章 口絵について---------------------------------------------- 7
第二章 画壇の変遷と口絵画家の系列 --------------------- 19
第三章 口絵画家経歴(五十音順)作品総覧 ------------- 29
第四章 口絵画像一覧--------------------------------------------129
第五章 口絵のついた小説を書いた作家-------------------309
第六章 口絵関連出版社-----------------------------------------359
第七章 彫師・摺師-------------------------------------------------377
第八章 口絵画家落款一覧-------------------------------------383

あとがき ---------------------------------------------------------------404
画家名目次-----------------------------------------------------------407
参考文献-------------------------------------------------------------- 411
A Survey of Woodblock Kuchi-e Prints -----------------------432 (英文解説)

 
旧版に比べますと、見苦しくない程度に内容を詰め、可能な限り整然と配列するように努めました。それでもページ数は数十頁増えてしまいました。此処に代表的な頁をご案内申し上げます。
① 第三章 口絵画家経歴(五十音順)作品名。画家名にローマ字表記を加えました。We add alphabetical name beside Japanese on Kuchi-e painters by Japanese phonetic order (AIUEO). We hope you can search Kuchi-e painters by this list even in English.
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② 第四章 口絵画像一覧 (別名:画家毎のサムナイル表示) 四例
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③ 第五章 口絵のついた小説を書いた作家
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④ 第八章 落款一覧
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[ 山田奈々子氏作品集 ]

* 「梶田半古口絵集」 『薄氷遺稿』についても
Kuchi-e  Hanga by Kajita Hanko. The Posthumous Writings of Kitada Usurai
192頁  [カラーページ 88頁・カラー折り込み 1枚]
6,000円 (税別)ISBN978-4-89253-560-4 [口絵作家作品集 その二]

* 「武内桂舟口絵集
Kuchi-e Hanga by Takeuchi Keishu
菊判・224ページ ISBN978-4-89253-520-8 ・6,000円・税別 [口絵作家作品集 その一]

* 「口絵名作物語集」
Masterpieces: Collection of Kuchi-e Prints and Their Stories
菊版 323頁 Board装製本・カバー付
ISBN 4-89253-322-X  定価 ¥6,000 + 消費税

* 「美人画口絵歳時記」

菊版 312頁 Board装製本・カバー付
ISBN978-4-89253-397-6  定価 ¥7,200 + 消費税
口絵画家住所地図(文芸倶楽部編)付

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明治8年ごろには錦絵を使った錦絵新聞が東京や大阪で始まった。しかし,錦絵新聞の弱点であった速報性や大量生産が達成できず,明治14年頃には廃れていった。それに替わって大衆紙『読売新聞』は明治20年ごろから挿絵をつけた連載小説を掲載して読者数を伸ばしていった。その方法にヒントを得た出版社は先ず,連載小説を単行本にして発刊。それに挿絵,口絵を挿入する事を始めた。この事が,文字だけの本を敬遠していた大衆に喜んで迎えられた。これは丁度版木が廃れて活版印刷へ変わる明治20年問題のさなかに、版木と活版印刷を折衷した[木版口絵附き小説]が流行始めた事、更に大衆紙の挿絵を描いた人々が木版口絵の画家達であったと思われることも非常に興味深い現象である思われます。

木版口絵作品-145点と貼込帖2種-

ちりめん浮世絵(役者絵)
(縮緬絵/Crepe paper)完成品の浮世絵(錦絵)に後から手を加えることで布地のちりめんによく似た
細かい皺(凹凸)加工を施した浮世絵のことをいいます。 一括 ¥150,000 (税別)

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土屋礼子編「日本錦絵新聞集成」CD-ROM版

明治初年の錦絵メディア 大阪の錦絵新聞 ② 40点
本コレクションは、大阪の錦絵新聞40枚から構成されております。上部の極一部が糊で,A4版の白い台紙に貼られております。刷りの状態も良好で,保存状態も良く,大阪の錦絵新聞としては非常に程度の良いものだと思います。 一括 ¥360,000 (税込)


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