| ブロックハウス百科事典 |
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概要:本書はドイツ語で記述された百科事典でも代表的な物で、これまでにも幾つかの版を重ねてきました。HAROLD FISHER 社出版のマイクロフィッシュ版は十九世紀に出版されたブロックハウス百科事典を一つに纏め、その時代に生きた人々の知識・教養の過程を提示しています。十九世紀のドイツにおける教育と知識を研究する研究者にとって、この全十四版を纏めたマイクロフィッシュ版は大いに役立つ資料となることでしょう。 解説:現在においても尚、「ブロックハウスで調べてごらん」というのが、言葉やテーマについて何かを百科辞典で調べる際の一つの慣用句として使われています。 その際に使用する百科辞典が実際にブロックハウスの出版物であるかどうかに関わらずにそのように日常的な慣用句として定着しているという事実が、現在までの二〇〇年間に亘って「ブロックハウス百科辞典」がいかに「百科辞典の代表」として社会一般に認識され、浸透しているかを如実に表していると言えるでしょう。
この百科辞典の発端は一八〇八年のライプツィッヒのブッフメッセでフリードリッヒ・アウグスト・ブロックハウスがある百科辞典を購入したことでした。その元になった本は一七九六年にレナートス・ゴットヘルフ・レーベルとクリスティアン・ヴィルヘルム・フランケが編集を始めた百科辞典で、未完成のままになっている物でした。直ぐに全六巻が一八〇九年にブロックハゥスから第]版として出版されましたが、これはまだ一八O八年のオリジナル未完成品レーベル版に加筆をして完成版としたものでした。このオリジナル版の内容がすぐに古くなってしまったこともあり、(ナポレオンに関する記述も無かったので)、翌年]八〇九年と一八一一年にはこの第H版の増補版が出版されました。第一版は一八一一年には全て売り切れとなり、一八一二年の春には第二版の第一巻が出版されました。この第二版の販売も好調で全巻が出版し終わらないうちに最初の四巻分は売り切れてしまう程でした。 前の版の全巻が出版し終わらないうちに、次の版の最初の巻が出版され始め、常に二つの版が並行して出版されていましたし、前の版で内容が古くなってしまった事項については増補版が出、さらにその内容は次の版に反映され、常に記述が新しくなっていました。ある人は前の版の抜けている巻、増補版を買い求めているのと同じ時期に、別の人は既に最新版を集め始めているといった具合でした。この出版状況を全て、版と巻、また増補版などに関して、把握するだけでも一種の研究とも言える程です。十九世紀に出版されたブロックハウス百科辞典は延べ二〇〇巻に及びます。 いかに出版社のブロックハウスが、膨大な項目に関し常に内容を更新し続け、時代に即した内容にする為に尽力していたかを窺い知ることが出来ます。またこのような努力によって、ドイツ語表記の百科辞典としてこれほど社会に浸透していったのだとも言えます。この十四版を一挙に纏めた Harald Fischer のマイクロフィッシュ版は、今日の観点から見て、一つの事項に関しての知識が時代によってどのように移り変わっていったのか、どのようにして人々に浸透していったのかを時系列で研究することを可能にする大変貴重な資料であることを確信しております。様々な研究分野できっとお役に立てることでしょう。
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